『教員の働き方改革はいつ真核を得るのか!#教師のバトンがもたらした効果とは』
昨今、というより長らくの間
日本では教員の働き方について問題提起が行われている。
みなさんは、こんな記事を見たことないだろうか。
この記事では、教員の一日当たりの平均労働時間について
このように記している。
中学校教員の労働時間、平日 11時間01分
小学校教員の労働時間、平日 10時間45分
みなさんは、この労働時間を目の当たりにし、
どのように感じられるだろうか。
・先生って大変なんだね
・体を壊してしまうよ
・家族との時間はどうしているの?
はたまた、
・先生は子どもの未来のためにこんくらい働くべきだ
・効率が悪いんでしょ
色んな感じ方があるかもしれません。
ただし、
労働基準法より一日の労働時間が8時間と決められた中での
教員のこの労働時間が問題であることには変わりはない。
また、ブラック部活動という言葉が流行りだしたころから、
教員の人気は右肩下がりを続けており、
年々、教員志望率は過去最低率を更新している。
そこで、このような
『過酷な労働時間を強いられている教員という仕事にも、
魅力はあるんだ!』
と文部科学省が立ち上げたプロジェクトが
『#教師のバトン』
今回は、この『#教師のバトン』を題材にした書物を紹介しよう。
2021年3月、文科省が学校の業務改善や効率化の共有のために始めたSNSプロジェクト「#教師のバトン」。だが実際に集まるのは、過重労働に苦しむ匿名教員の声ばかり。本書は厳しい学校現場の問題に加え、これまで教師が公に声を上げられなかった理由を探り、教師が発信することで変わる学校の未来像を展望する。
もくじ
①教師文化、理想の教師像とは
日本の今までの教師文化は、
『お金や時間に関係なく子どものために尽くす』
を美徳として成り立ってきた。
これは、つまるところ何を意味するのかというと、
教師は数多ある業務含め、
教師という仕事を「やりがい」の一言によって、
こなしているということだ。
ぼく自身も、教師という仕事は
「やりがい」がある仕事だろうなと想像している。
しかし、
過労死ラインの労働時間ともいわれている
教師の仕事を「やりがい」の一言で表し、
気付いたときには身体を壊しているということがあっていいのだろうか。
これについては、国も問題視し、
チーム学校として、外部との連携や地域との関わり、
部活動を外部コーチに委託するなど新たな動きが始まりつつある。
明らかに教育現場も前進を続けているのである。
②#教師のバトンの思わぬ効果
皆さんは、#教師のバトンをご存知だろうか。
twitterを使っている方々はなんとなく覚えているのではないだろうか。
#教師のバトンとは、
教員志望率の低下などを鑑みて、
現場で働いている先生方に「教員という魅力」を
生の声としてtwitterに投稿してもらおう。
という企画だった。
ところがどっこい、
twitter上に投稿された内容は、
教育現場の不満ばかり。
・土日も部活だ。
・GWにも部活で休みがない。
・教員の彼氏が行きたくないと泣き嘆いている。
・朝7時から勤務し、夜9時に学校出て、持ち帰り業務。
など数多くのツイートがあげられた。
教員の魅力を広げるどころか、むしろ逆効果となってしまったのだ。
しかし、悪いことばかりではなかったように思う。
こんなにも不満や問題がSNS上で明らかになったことで、
教育現場の働き方改革に拍車がかかるだろうと思う。
③教師が魅力的なことはわかっている
教員志望率が低下している現状においても、
今、教員を目指す学生や目指そうか迷っている学生さんは数多くいると思う。
そのような学生たちは、
教師という仕事が魅力的なのは十分わかっているのだ。
だからこそ、目指しているし葛藤しているのだ。
そこで彼らにとってネックになっているのはなんなのか。
そこへのアプローチが、
教員の働き方改革において最も重要な点であろう。