みなさんは、発達性トラウマという言葉を
聞いたことあるだろうか。
そして、今の環境や社会、人間関係に
生きづらさを感じてはいないだろうか。
その生きづらさが故に、
自分はHSPだなとかインターネットで調べては無料診断などをして、
「ちょっと違うけど、なんとなくあっている」といって
自分の中で納得いかせていたかもしれません。
しかし、実際にはそれらではなく
生きづらさの要因が「発達性トラウマ」にあるのかもしれない。
ボク自身、今回紹介する本を手に取り、
「発達性トラウマ」とは初めて耳にした言葉でした
発達性トラウマとは、
『複雑性PTSD(心的外傷後ストレス障害)の原因となる
子ども時代に負ったトラウマ』のことである。
子ども時代に、学校や家庭などで負った慢性的なストレスが、
複雑性PTSDの原因となることが多い。
いわゆる、この発達性トラウマが
生きづらさの要因になっている可能性があるということだ。
では、具体的に発達性トラウマについて
本からの内容を抜粋してみていこう。
発達障害と似た症状は、“ストレス”が原因だった!
メディアで話題の専門家が教える、今からできる克服の方法
「発達性トラウマ(Developmental Trauma)」とは、複雑性PTSDの原因となる、子ども時代に負ったトラウマのことです。
家庭や学校などで負った慢性的な(反復性)ストレスがトラウマを生み、複雑性PTSDの原因となることがとても多いのです。
そのため、発達性トラウマは、私たちが抱える生きづらさの原因を明らかにするものとして近年注目されています。
「発達性トラウマ」あるいは「トラウマ」という概念から生きづらさを眺めてみると、
多くのことが了解でき、適切なケアにつながっていくことがわかります。
これまではトラウマというと、戦争や災害、レイプといった、ある限定された状況による症状(PTSD)というイメージでしたが、そうしたものとトラウマの全貌は異なります。
本書では、近年の知見や現場での経験、体験をもとに、読者が感じているかもしれない生きづらさを、
トラウマ(発達性トラウマ)という視点から照らしてみたいと思います。
トラウマの原因として、従来は劇的な出来事に焦点が当たり、
より身近な日常的にあるトラウマに苦しむ人たちには適切な知識やケアが届いていませんでした。
身近なトラウマも、それぞれに抱える生きづらさは深刻です。
そうした問題意識から、本書ではよくある身近なお困りごと、生きづらさを中心に取り上げています。
身近なトラウマがわかると、劇的な出来事も含むトラウマ全体についても見通しが付きやすくなります。
本書は、「発達性トラウマ」というタイトルですが、もちろん成人してから受けるストレスも含めた
トラウマ全体のものとしてもお読みいただけます。
トラウマとはストレス障害と捉えられます。決して特別な事象ではありません。
誰しも人生の中でストレスが重なってバランスを崩すことは生じます。
また、もう一つの特徴であるハラスメントについてもその仕組みが広く知られる必要があります。
そこには人間が持つ他人を巻き込んで実存を維持しようとする営みやコミュニケーションの構造が隠れています。
自己の不全感をかりそめに満たすために他者を支配しようとする働きを人は誰しも持っています。
ハラスメントの仕組みがわかると、互いの違いや多様性を尊重して関わり合うための大切な視点を得ることができます。
さらに、生きづらさの多くが本来は社会からもたらされるものです。
そんな生きづらさが過度に個人化されがちな現代にあって、それを被る側の内的なメカニズムが明らかになることで、生きづらさを切り分けてもう一度社会に押し返す力にもなり得ます。
もくじ
①トラウマの本質は「自己の喪失」
トラウマと言っているが、トラウマとはいったいなにか。
説明しろと言われましても、意味わからんからできまっせーん状態ですよね
トラウマの核心は
「自己の喪失」にあります。
つまり、主体が奪われること、失われれることであり、
トラウマを追うと、フラッシュバックや過覚醒のみならず
自分が自分のものであるという根本的な感覚が失われると言います。
②トラウマによる23の症状
ここでは、トラウマによる症状をざっと23つ紹介しよう
- 過緊張
- 過剰反応
- 安心・安全感・基本的信頼感の欠如
- 見捨てられる不安
- 対人恐怖、社会恐怖
- 他人と自然に付き合えない、一体感が得られない
- 脳や身体の興奮、過覚醒
- 能力、パフォーマンスの低下
- フラッシュバック(恥の感覚、自責感など)
- ねじれた複雑な世界観
- 自他の区別が曖昧になる
- 理想主義的になる
- 暗黙のルールがわからない、他者の言葉に振り回される
- 自信のなさ、スティグマ感
- 自己開示できない、自分の人生が始まらない
- 過剰な客観性、自分の価値観で判断できない
- 時間の主権を奪われる~ニセ成熟、更新されない時間、焦燥感
- 記憶がなくなる、思い出せなくなる
- 自分の感情がわからない、うまく表現できない
- 離人感、現実感のなさ
- 感覚過敏、感覚鈍麻
- 葛藤やフラッシュバックによるパニック症状
- "無限”の世界観
以上がざっとみたトラウマによる症状だ
と感じることも時折あるのだが、
実はトラウマによる症状だったのかもしれない
と感じ始めている。
これらの症状の詳細を読みたい方は、
ぜひ一度この本を手にしてみてほしい
③トラウマはストレス障害、どう処理する?
以上からわかるように、
トラウマとはいわゆる、ストレス障害なのだ
では、どのように対処するのが効果的なのか。
- 環境を調整する
- 身体(自律神経など)を回復する
- 自己(主体、セルフ)を再建する
- 記憶・経験を処理する
- 他者(社会)とのつながりを回復する
ボク自身、気を病んでいた時期があるのだが
思い返せばこの順序で対処していったなと腑に落ちるとこがあった
個人的にすぐに取り組みやすい対処法は
ヨガやランニングである
呼吸をしっかりすることと
身体を動かすことで、思ったより回復効果が得られることを
すぐに実感することができるだろう