ごくごく普通の社会人読書ブログ

「いいこと読んじゃった」ってなってくれたらうれしいです

#43 コミュニケーションがうまくいかない?実はそこに『バカの壁』が存在していた!

コミュニケーションがうまくいかない?

じつはそこに

バカの壁』が存在していた!!

 

 

 

もくじ

バカの壁』の内容・あらすじ

バカの壁(新潮新書)

「話せばわかる」なんて大ウソ! イタズラ小僧と父親、イスラム原理主義者と米国、若者と老人。互いに話が通じないのは、そこに「バカの壁」が立ちはだかっているからである。その「バカの壁」とは何か……? いつの間にか私たちを囲む様々な「壁」。それを知ることで世の中が見えてくる!

2003年を代表する大ベストセラーであり、タイトルがこの年の流行語にもなった本書は、著者の独白を文章にまとめるという実験的な試みであった。「人間というものは、結局自分の脳に入ることしか理解できない」、これが著者の言うところの「バカの壁」であり、この概念を軸に戦争や犯罪、宗教、科学、教育、経済など世界を見渡し、縦横無尽に斬ったのが本書である。

   著者は1937年神奈川県鎌倉市生まれ。東京大学医学部卒業後、解剖学者として活躍し、95年に東京大学医学部教授を退官後は、北里大学教授、東京大学名誉教授に就任した。また数多くの話題の書を著し、『養老孟司の“逆さメガネ”』『まともな人』『いちばん大事なこと―養老教授の環境論』『唯脳論』などがある。

   本書の魅力は、容赦なく社会を批判する痛快きわまりない養老節にある。「現代人がいかに考えないままに、己の周囲に壁を作っているか」、つまりあの人たちとは話が合わないという「一元論」が「バカの壁」の元凶であり、アメリカ対イスラムの構造や日本の経済の停滞などもすべてこの理論で説明されるという。一方で、イチロー松井秀喜中田英寿の際立つ能力を、脳の構造で解明してみせたり、「学問とは生きているもの、万物流転するものをいかに情報に換えるかという作業である」という骨太の教育論をも展開している。解剖学者の真骨頂を堪能できる価値ある1冊である。(田島 薫)

気が楽になります
バカの壁」「話せば分かるなんて大うそ」と並んでいると、何だか世の中に喧嘩を売りまくっているドギツイ本のように見えますが、そういうわけではありません。
著者は、脳のなかでの情報の処理について、とてもかみくだいた語り口調で説明しています。
すると、どうして「話しても伝わらない」という事態が起こるのかが分かってきます。アメリカとイラクで話が通じない理由もわかります。子供にいくら説教しても効き目がない理由もわかってきます。
その結果、「なぜ私の話を分かってくれないのだ」「どうして俺の思いが伝わらないのか」とイライラしたり腹を立てたりということもなくなるかもしれません。
また、同時に私たち自身も、いつのまにか考えなくなっていること、脳から排除しち ¦しまっていることがたくさんあることも指摘しています。 これがわかると、現代社会特有の様々な問題の根本が見えてくるはずです。
「人生でぶつかる問題に、正解なんてない。とりあえずの答があるだけ」「知識と常識は違う」「知るということは、過去の自分が死ぬこと」「万物は流転するが、情報は流転しない」等々、目からウロコが落ちるような指摘も詰まっています。
「『バカの壁』はだれにでもあるのだということを思い出してもらえば、ひょっとすると気が楽になって、逆に(わからなかったことが)わかるようになるかもしれません」と著者は言います。
その言葉通り、読んだ後は、少し読む前の自分から生まれ変わっていて、何となく気が楽になっているはずです。

 

みどころ1『個性を伸ばす』って何?

最近、というかここ数年

「個性(アイデンティティ)」という言葉をよく聞くようになった。

 

就職活動においても

「あなたの個性はなんですか?」

就職した会社でも

「個性を磨け。個性を伸ばせ。」

 

と言われた経験やいった経験はないだろうか。

 

個性とは、要するに

「他の人とは違った、その人独自の性質や性格」をいうが

この個性を伸ばすことは、今の日本社会ではかなり難しい。

 

それはなぜかというと、

日本では義務教育段階から

「周りと同じであること。」

を常に求められてきたからだ。

 

一つの教室で全員が同じ内容同じ進度で学び、

周りに合わせることが美学とされている学校社会で育った人間に

 

個性を押しつぶされてきた若者に対して

急に個性を求めるのは、あまりに酷な話である。

 

みどころ2『知る』ことの本当の意味

 

皆さんは「知る」ということを考えたことがあるだろうか。

実は、この「知る」という行為にバカの壁が存在していた。

 

知るとは、要するに

(他と区別して)その存在を認め、またはその状況や内容、意味・価値をこうだと掴む

ことだと言われている。

 

つまり、聞いたことあるけどあまり理解していないことに対して

気軽に「知っている。」と言ってはならないのだ。

 

例えば、最近よく聞く「ふるさと納税

 

「あーふるさと納税ね。なんか節税出来てご当地品もらえてお得なんでしょ。」

だけでは本当に知っているとは言えない。

 

ふるさと納税がどのような存在なのかを認め、

そこにある意味や価値をこうだとはっきり掴むことが大事なのである。

 

その時に、自分自身が新たな自分に生まれ変わり

今までの見え方とはガラッと変わった人生を送ることができる。