『脱洗脳教育論』
作者 苫米地英人 コグニティブリサーチラボ株式会社
目次
【あらすじ】真の自由人として幸せに生きるために
本書は、日本の洗脳教育にメスを入れることにより、日本人を洗脳から解放し、真の自由人として幸せに生きる方法を探るための本です。
日本の未来を生きる子供たちが、自分の選んだ道を堂々と自信を持って歩き、幸せになることを、心から願って書かれたものです。
序章では日本人が当たり前と思っている常識を覆す内容、例えば少子化問題が取りざたされて、数年になりますが、果たして少子化になることがいけないことなのか、このいけないと思わせる洗脳メディアが日本を支配している状況をわかりやすく紐解きます。
そして、1章では日本人の価値観は何によって成り立ち、この何かによって日本の教育がダメになったという原因を解き明かします。
2章では日本の教育の近代史から、洗脳教育が徹底的に行われてきた真実を明かします。
そして3章と4章ではこれからの真の教育とは何かを問い直し、どんな教育が未来の子供に大切なのかを考えていきます。
これから生まれてくる子供はどうなってしまうのか、漠然とした不安の正体はこの本で全て理解できるでしょう。そしてその理解こそがこれからの教育をどうすればいいか、日本人ひとりひとりがしっかり考え、洗脳に満ちた世界から脱却し、真の幸せを手に入れることになります。
引用
【奴隷気質】勤勉で真面目な日本人は奴隷気質?
「日本人は勤勉でよく働く」
「日本人は真面目に働く」
一見、
「ありがとう~」
「毎日頑張っているよ~」
なんて言って
自分への誉め言葉に思えるこの言葉も、
物は言いよう。
裏を返せば
「日本人は奴隷向き」
と言っているようなものだ。
奴隷であるからこそ、
自分の健康がどんどんすり減ろうと
いとわずによく働く。
残業もそうかもしれない。
特に、教師。
教師を目指す人はもともと真面目で勤勉な方が多い。
勤勉で真面目、
ひとのために働くことができる人間性を
兼ね備えている人が多い教師だからこそ、
業務時間外の残業があっても
どんなに辛い労働環境であっても、
「やりがい」
という言葉ひとつに置き換えて
働く人が多い
という印象を
勝手に抱いてしまう。
働きすぎて休職をする人。
ついこの間、こんなニュースを見た。
昨年度、うつ病などの精神疾患で休職した教員は初めて7000人を超えて過去最多となったことが文部科学省の調査で分かりました。児童生徒の指導や職場の対人関係による休職が多くなっています。
学校の先生になりたくて、
頑張って
教職課程を受講し、
教育実習を修了し、
教員採用試験に合格し、
はれて学校の先生になったものの、
膨大な業務量を抱え、
業務が回らず、やがて心身が疲弊し、
学校の先生を休まざるを得なくなる。
こんな残酷な話があっていいのだろうか。
わたしはもしかしたら、
「働き方」だけではなく
義務教育での
「学び方」が影響しているのではないのかな。
と感じている。
皆さんも一度、ぜひ読んでいただきたい。
【疑う力】無宗教であることと無関心であることは違う
わたしはこの本を一読し、
ひとつ思ったことがある。
それは、教育のみならず
あらゆることに
「疑問視」を持つこと
が大事だということだ。
それが正しいのか正しくないのかに関係なく、
ただ何も考えずに物事を享受するのではなく、
今ある「あたりまえ」を疑い、
本当にこのままでいいのかを考える。
思考を停止させてはいけない。
考えることを放棄してはならない。
わたしはこのように感じた。
例えば、日本人はよく
「自分は無宗教だから」
っていう。
ただ、実はそれは
無宗教ではなく無関心なだけなのだ。
無宗教というのは、
「宗教的な考え方に触れ、
思考を深めた上で、
神様という存在を信じない」ことであり、
今の日本人は、
この思考の作業もせずに、
おみくじやクリスマスなどは沢山するのに、
無宗教という言葉を乱用している気がする。
疑う姿勢。思考力。
いかに義務教育で身に付けられるか。
これが、今後の社会で
生き延びていく術のひとつなのかもしれない。